浮世絵の中のおもちゃ絵の一種となる組上絵(上方では立版古という)。厚紙に貼り、描かれたパーツごとに切り抜いて立体的に組上げていく様は現代のペーパークラフトにも通じます。本展では、そんな組上絵を当館所蔵品からご紹介します。
芝居小屋の内外を見せる作品、十二ヶ月の季節の行事をひとつの空間に現した作品等を展示、加えてそれぞれの作品の複製で製作した組立完成品もご覧頂きます。平面の版画から立体空間へと生まれ変わる面白さを感じて下さい。
併せて、「現代の組上絵」とも呼べる立体世界を作り上げる紙の魔術師、太田隆司のペーパーアート作品もご紹介します。太田の創り出す作品には、見る者の想像力を掻き立てる魅力があり、組上絵とは違った心に響く物語性を感じさせます。
本展では組上絵4件28点、複製組立完成4点、太田隆司作品30点を展示します。時を超えて巡り遭う組上絵とペーパーアートが織りなす紙の世界をどうぞお楽しみください。
●太田隆司プロフィール●
東京都清瀬市生まれ。
1995年より自動車専門誌「CAR GRAPHIC」で「PAPER MUSEUM」の連載を開始。
横浜?八景島シーパラダイス、名古屋、トヨタ博物館、日本橋三越本店ほか、台湾「PAPER MUSEUM TAKASHI OHTA」(来場者約5万人)など国内外で個展開催。
現在「tomica展」(2018年は東京、大阪、名古屋で開催)にてコラボ作品を展開。
テレビ東京「TVチャンピオン」ペーパークラフト王選手権優勝をはじめ、受賞歴多数。