少子高齢化とは|原因や現状と対策について解説
日本では「少子高齢化」という言葉をよく耳にしますが、その背景には人口構造の大きな変化があります。
少子高齢化は日本に暮らす私たち一人ひとりにとって、これからの暮らしや働き方に深く関わる重要なテーマです。
本記事では、少子高齢化の意味、原因、日本の現状、そして今後の社会への影響までわかりやすく解説します。
もくじ
少子高齢化とは

少子高齢化とは、子どもの数が減って(少子化)、高齢者の割合が増える(高齢化)状態が同時に進むことを指します。
日本では出生数の減少と平均寿命の延びが重なり、年齢のバランスに大きな偏りが生じていることが特徴です。
日本が少子高齢化になった原因とは

少子高齢化の原因はひとつではなく、いくつもの要因が重なって起こっています。
主なポイントは次のとおりです。
若い世代の結婚や出産への意識や価値観の変化
結婚を急がない人が増えたことや、出産より自分の人生を優先したいと考える価値観の多様化が影響しています。
また、結婚を「急がない」「しない選択もある」と考える人が増加していることや、 「結婚=経済的?精神的な負担」というイメージが強まったことも挙げられます。
結婚や子育てにかかる経済的負担が大きい
住居費や教育費の負担が大きいことや、将来の収入に対する見通しの不透明さから「子どもを持つことが難しい」と感じる家庭が増えています。
男女間の賃金格差の存在
女性の収入が低くなりやすい構造が残っていることで、家庭全体の経済力が不安定になり、出産に踏み切れない原因になっています。
また、家計を支えるために共働きが必要になりやすい構造も、出産や育児に伴う収入減への不安につながり、子どもを持つ決断を難しくしています。
育児や家事など女性にかかる負担が大きい
共働きが増えている一方で、育児や家事の多くを女性が担っている状況が続き、出産をためらうケースが増えています。
負担が特定の人に集中すると、複数の子どもを持つことが難しくなりがちです。
出産や育児による女性のキャリア中断?昇進の難しさ
出産をきっかけにキャリアが中断されたり、昇進のチャンスが減ったりするような職場の環境の影響もあります。
さらに、育児休業のあとに職場へ戻ることへの不安も少なくありません。
こうした「出産すると仕事を続けるのが難しい」というイメージが強いと、結婚や出産に踏み出しにくくなり、その結果として出生率の低下につながっています。
安定した雇用?十分な賃金の確保が困難
非正規雇用の増加や賃金の伸び悩みも、少子高齢化に影響しています。
収入や雇用が不安定だと将来の生活設計が立てにくく、結婚や出産を後回しにしやすくなります。
未婚者や若年層への支援不足
結婚や出産を支える制度はあるものの、「未婚」や「これから家庭を持つ段階」への支援は十分とはいえません。
住宅支援や奨学金、キャリア支援などがまだ手薄なうえ、結婚?出産?子育てに関する情報や相談先が分かりにくい場合もあります。
少子高齢化となった日本の現状
日本の総人口は2008年をピークに減少へ転じました。
188足球直播_篮球比分¥体育官网5年(2023年)10月時点では1億2,435万人となっており、ここから毎年数十万人ずつ人口が減る状態が続いています。
また、高齢者(65歳以上)の人口は3,623万人で、全体の29.1%を占めています。
これは世界の中でも非常に高い割合で、日本が「超高齢社会」にあることがわかります。
参考:内閣府|188足球直播_篮球比分¥体育官网6年版 高齢社会白書 第1章 高齢化の状況
関連記事:高齢者社会が迎える2025年問題を解説!どんな政策をすべき?
少子高齢化の具体的な対策

少子高齢化への対策は、国?自治体?企業?地域などがそれぞれの立場で取り組む必要がある長期的な課題です。
主な対策として、次のような取り組みが行われています。
子育て支援の充実
- 保育所や認定こども園の整備、待機児童の解消
- 保育料や教育費の負担軽減
- 出産?育児に関する給付金や手当の拡充
働き方改革と両立支援
- 長時間労働の是正
- 育児休業の取得促進(男女ともに)
- テレワークやフレックスタイム制など、多様な働き方の導入
高齢者の活躍推進と健康寿命の延伸
- 定年延長や再雇用制度による高齢者の就労機会の拡大
- 介護予防や健康づくりの支援
- 高齢者が地域で社会参加しやすい環境整備
地域?コミュニティでの支え合いの強化
- 子育て世帯と高齢者をつなぐ交流の場づくり
- 地域包括ケアシステムの構築(医療?介護?生活支援の連携)
これらの対策はすぐに効果が表れるものではありませんが、長い時間をかけて社会の仕組みを変えていくことで、少子高齢化の影響を和らげることが目指されています。
少子高齢化社会となった日本で若者にできること

少子高齢化は「社会全体の問題」ですが、若い世代が参加できることもたくさんあります。
政治参加を通じて社会保障や少子化対策に関わる
選挙や政策への関心を持つことで、自分たちの将来に影響する制度づくりに参加できます。
- 選挙で投票する
- 政党や候補者の政策を比較し、社会保障?教育?雇用などの政策に注目する
- 学校や地域でのディスカッションを通じて考えを深める など
多様性を尊重し包摂的な社会づくりに貢献する
性別や働き方にとらわれず、多様性を認め合う社会が生きやすさにつながります。
- 高齢者や子育て中の人への偏見を持たず、立場の違いを理解しようとする
- 障害の有無や性別、国籍などの違いを尊重する姿勢を持つ
- ボランティアや地域活動を通じて、世代間交流に参加する など
自分に合った働き方を選んで安定した生活基盤を築く
働き方の選択肢が広がっているため、安定した生活が将来の安心につながります。
- 自分の価値観に合う職業や働き方を早い段階から考える
- 資格取得や学び直しなどを通じて、キャリアの選択肢を広げる
- ワークライフバランスを重視する企業や働き方を意識する など
子育て支援に積極的な企業を評価?選択する
会社選びの際に「育休制度」「働きやすさ」を重視することで、社会全体の環境改善の後押しになります。
- 育児休業制度の利用状況や、男女ともに取得しやすいかどうかを調べる
- 残業時間や有給休暇の取得状況、柔軟な働き方の有無を確認する
- 社内での子育て支援制度や相談体制の有無に注目する など
少子高齢化で今後出てくる影響

今後の日本では、次のような影響がさらに大きくなると考えられています。
若者の負担が増大して社会保障制度が揺らぐ
年金や医療費の負担が重くなることで、若い世代の生活に影響する可能性があります。
労働人口の減少による経済成長の鈍化
働く世代の人口が減ると、経済活動を支える人手が不足し、経済成長が鈍くなるおそれがあります。
労働人口の減少にどう対応するかは、日本経済の今後を左右する大きな課題です。
医療?介護人材の深刻な不足
高齢者が増え、現役世代が減ると、一人ひとりの若い世代が支える負担が重くなると予測されています。
このまま少子高齢化が進めば、現在の仕組みをそのまま維持することは難しくなり、社会保障制度の改革が必要になると考えられています。
人口減少による地方都市の衰退?財政破綻
人口減少は、とくに地方都市や農山村地域に深刻な影響を与えます。
全国各地で移住?定住促進策や地域活性化の取り組みが進められていますが、少子高齢化の進行速度に追いつくことが大きな課題となっています。
関連記事:地域社会の現状と問題点をわかりやすく解説|地域創生の解決策は?
まとめ
日本の少子高齢化は、複数の要因が重なって進んでいます。
出生率の低下、価値観の変化、経済負担の大きさ、雇用の不安定さなどが深く関わっています。
今後は社会全体で子育てしやすい環境を整えるとともに、若い世代も自分事として関わる姿勢が求められます。
少子高齢化は日本の大きな課題ですが、未来の社会をより良くするために、一人ひとりが考えていくことが大切です。
野村 諒輔
城西大学 広報課 職員



